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待つ楽しみ
どうやら着生させるのが好きなようで、暇さえあれば木にシダやヒトツバ、着生ランを巻き付ける日々が暖かくなると訪れる。
そんな甲斐もあってか、良い感じのオブジェになってる。
これはモパニウッドに八重シノブとマメヅタを着生させて5年目です。
上部のアイキャッチ画像が着生初期。
盆栽や庭と同じで限りなく自然に近づけながらも、人の手と意識が確実に存在している。
それは人が暮らす日常を豊かにし、大切に育てたくなる、そんな植物との関係を作りたいから。
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着生は面白い
ヘゴに着生するとすごく上手く生育する。
かれこれ5年くらい着けていますが、どんどん面白くなっている。
どれも着生植物なので適度な乾燥が必要で、通常はミズゴケなどに植えて管理するのですが、ヘゴ板は乾湿バランスが合っているようでよく育つ。
もちろん一年を通して日陰での管理が必要で水は多めです。
あと4、5年も経ったら全体が覆われそうだけど、それはそれで野趣があって良いのですが、しっかりと自然の中にも人の意思を入れていく事がポイントですね。
自然に見えて実は計算されているという感じです。
それにしても風蘭の香りはホント素晴らしい。
ちなみに風蘭は富貴蘭とも呼ばれますが、銘の付いている品種の事をそう呼びます。
この品種は「朝日殿」だったと思います。
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常盤シノブ
シダ植物のトキワシノブです。
最近では吊りシノブとして夏場によく売られています。
風鈴が付いていたり、宝船のカタチが有ったりと人気です。シノブは夏だけ葉が展開するものと、冬も葉を付けたままの常緑のものがあります。その他には石化性や葉が八重のタイプ、西洋シノブと呼ばれる葉が薄く軽やかな夏緑性のタイプなど多数存在します。
着生シダの一種なので、ヘゴ板や流木などに付けると、より自然の趣が増します。
管理は非常に簡単で置き場は日陰で水を沢山あげる事がポイントですね。
東京では一年中屋外でも大丈夫です。春から夏にかけて、月に2回ほど液肥を与えると良く育ちます。
トキワシノブは緑が少ない冬場に室内を彩るのにもってこいです。
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シダの魅力 マメヅタ
マメヅタというシダがあります。
とてもかわいく魅力的な植物です。
マメヅタはウラボシ科のシダ植物で、樹木や岩に茎をはわせて増える着生植物です。
肉厚で丸い葉が特徴で、一度活着すると非常に丈夫なシダです。
葉は栄養葉と胞子葉があり、栄養葉は着生生活に適応して水分を蓄えている為、肉厚で艶があり綺麗です。写真はヘゴにマメヅタと西洋シノブとハイゴケを着生させている物です。
シダ類は温度と湿度と適度な光があればどんどん成長し活着しますが、適当に屋外に放置していても忘れた頃には良い雰囲気になっていたりします。
八百日の目指す植物との暮らし方は「無理せず気軽に、でもこだわりを楽しむ」という感じですので、自然任せのところはそれが良いのかなと思っております。
とはいえ、アクアリウムをされている方はシダの生育は上手いですね。
お話を聞くとすごく勉強になります。 -
オブジェのような
流木にいろいろな植物を着生させているのですが、夏を過ぎるとハッキリと着生が進行しているのが分かります。
流木にも色々と種類があって、川や海で拾ってくるのも有りなんですが、八百日としてはオブジェのように飾れるものを作りたいので、木の劣化が少しでも遅い流木を使う様にしています。
写真はモパニウッドと呼ばれる非常に硬く水などで腐食し難い流木です。聞いた話だとアフリカなどの砂漠に埋もれていたものだそうです。硬い木質だけが残る事で独特の質感が生まれています。
これは流木だけでも鑑賞可能なほど魅力的なんですが、シダを着生させる事でさらにモパニウッドの可能性を引き出せたかなと感じています。
シダは日々成長していきますので状態は刻々と変わります。
時間と共に創り上げていくのは盆栽と同じですが、シダはより自然に任せる感じですね。流木をオブジェのように飾るのは視覚的な面白さもありますが、シダの動きがより自由に上下左右に伸びる事が出来るようになるのが利点ですね。(床などに接地していないからです)