diary
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いろどり
ただただ美しい
紅葉は昼夜の寒暖の差や日当たりによってさまざまな色彩に変化します。
最終的には赤くなるのもが多いですが、これは秋の限られた数日のみの表情です。デザインされたものではなく、偶然できた結果的な色は良くも悪くも、
その木が発するありのままの質感な訳で、虫食いやキズも含めて、なにより自然に感じる。 -
長道
綺麗な花だなぁ
と毎年思う。
どうしても盆栽にしたくて庭木の鉢を買ってきて作り始めてから随分経った気がする。
5年は経ってると思う。
枝が柔らかく戻り易い性質の為、きっちりとした盆栽には向かないけど、もう少しだけ整姿させたい。
その後しっかりとした鉢合わせが出来れば、一応盆栽として飾れるかな。
まだまだ道は長そうだけど、すごく楽しみ。
ちなみに、製作途中の樹はあまり鉢を決め過ぎずに、ちょっと大きい位の鉢に植えて、力を付けさせながら作って行く方が上手く行きます。
そこは焦らずにゆっくり構想を練る期間ですね。
美しい。
紅葉も綺麗で、病害虫も少ないからコバノズイナは素材としてはすごく優秀。
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盆栽 長寿梅
素材から盆栽にする為にそれなりに時間がかかりました。
まだまだ若い木ですが、少し面白くなってきた。
長寿梅は株立ちに育つ性質があるので、盆栽ではほとんど株立ち樹形で作られています。
もちろんこの樹もそうなんですが、次はもっと色々とチャレンジしてみようかな。
八百日は歴史のある盆栽園でも、大きな園芸店でも無いので、盆栽の樹格や量や価格の面では出来る事は限られています。
そんな中で八百日らしさとは「何か?」と考えてみると、
一言では書けませんが、世の中に残っている素晴らしい盆栽。いつか手に入れたい盆栽。人から人へと受け継がれる盆栽。
そんな盆栽を八百日も作る。
樹齢数百年の盆栽から見れば、まだまだですが、やれる事はこれしかないですね。
一世紀経った後も誰かの手で大切にされる樹を残せれば成功です。
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衝動買い
可愛いな。
蕾をみて衝動買いした庭桜。
今まであまり気にして見ていなかったので、花が開いてびっくり。
こんな花の咲く盆栽を作れたら、盆栽に興味を持ってくれる方が増えそうだな。
という事で、今年はこれを親木に挿し木で苗を作る事にしました。
盆栽や苗は仕入れた方が圧倒的に早いのですが、生産者減少の話は行く先々で伺うので、製作ではなく生産する事も少しずつでもやって行こうと思います。ほんとちょっとずつですが。
とにかく、この木の将来のイメージもすでにあるので、今から楽しみ。
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土佐水木
春は花物盆栽の開花が続きます。
盆栽をつくりながら、悩んだり迷ったりすることは沢山ありますが、この時期だけはただただ見惚れてしまう。
この樹の軽く爽やかな空気感を残していく為に「つくり過ぎない」という自戒を持って取り組んでいます。
こういった盆栽をつくる時に大切な事は花や葉の「大きさ」「厚み」「色」「幹の太さや長さ」「全体の動き」から感じる「印象と空間」をつかみながら、この樹が最大限活きる「正面と角度」を探す事です。
針金掛けは全体の方向性を整える程度に軽くでいい。
この樹はもともと庭木として作られていたものですが、盆栽に仕立てる為に4年ほど前から手を入れています。
このまま細幹を極力維持できるように管理しながら、枝を作っていきます。
まだ完成には程遠いですが、少しずつ良くなっていくのは気持ちの良い時間です。
自分の感じることが、普遍的で美しいものかと自問自答しながら、どこまで「仕上げないか」そして、どこまでディテールを突き詰めていくかを、頭で考えるのではなく、感覚で感じながら作って行けるように心掛けるようにしています。