盆栽 蝦夷松
ここ最近、針金掛けが続いている。
松柏類の針金掛けは冬季に行う事が多く、春の植え替え前までに出来る限り終わらせておくと後が楽です。
この蝦夷松は入手して大体五年位経っていて、これが3度目の針金掛け。
だいぶ形が出来てきたので、今回は今後の成長を考えて、きっちりと枝の配置を決める事にしました。
前回までの2回は荒掛けと言って、大まかに形の方向性を矯正するだけでしたが、今回は全ての枝の全ての芽まで確認しながら、剪定と針金掛けを行いました。
蝦夷松は芽吹きが旺盛で放っておくと枝先が混み合うので、剪定で不要な芽や枝を整理しておくと、今年、来年と成長しても綺麗に枝を作って行く事が出来ます。また、その成長の方向と程度も考慮しながら枝の棚を作って行きます。
今回はどこから見てもきっちり作りたかったので、結局、12時間近くも掛かってしまったのですが、盆栽と集中して向き合っている時間は贅沢はひと時です。
こんな風に何十年も人から人へと、受け継ぎながら作り続けていくのが盆栽の面白い所ですね。自分だけでは完成しなくても、誰かの手に受け継がれる様な、受け継ぎたくなる盆栽を創れるように日々精進に励むのみです。
2度目の針金を外して半年経った状態。
一年半は掛けたままにしていたのですが、上に戻る力が強く、また形が乱れました。
今度は二年は掛けておく事になると思います。
もちろん、針金が枝に食い込んできた箇所はその都度外していきます。