舎利と神
盆栽で松に劣らぬ人気があるのが、真柏です。
真柏の一番の魅力は何といっても枯れて白骨化した様に見えるシャリとジンです。
シャリは「舎利」と書きますが、おそらく仏舎利が由来と思われます。
ジンは「神」です。
舎利は幹の部分を指し、神は枝を指します。
真柏は正式には深山柏槇の事を指し、深い山の岩場や崖などに自生しています。
その為、風雪や雪崩などで枝が折れたり、樹皮が削り取られたりしながらも必死に生きています。
その厳しい環境で生育する事により、成長が遅くなり、結果年輪が細かく、硬い木質となります。
木質部が硬い為に枯れ枝が朽ちずに残ります。
その自然の姿を盆栽で再現しているのが舎利や神なのです。
真柏の中でも、細かい葉性と鮮やかな緑の葉と持つ新潟の糸魚川真柏は大変人気があります。
その他には紀州真柏や東北真柏などがあります。
厳密に違いますが、よく生垣に使われているカイズカイブキも大まかにはシンパクの仲間です。
舎利や神はシンパクだけでなく、松や一位などでもよく見られます。
盆栽界では松や真柏、ヒノキや杉、杜松や一位などの裸子植物の針葉樹の事を松柏盆栽と呼びます。