樹それぞれの魅力
錦松という松があります。
黒松の変種とされている松ですが、樹皮の膨張が特徴的で他の松とは違う凄みがあります。
盆栽の重要なポイントである幹肌の荒れ方が著しく、古さや厳しさを感じさせてくれます。
その荒々しい幹とは裏腹に樹の芯は非常に細く折れやすいので、取り扱いに注意が必要です。
針金掛けは枝先を調整する程度に止めます。
元々の正面です。
上の写真のように角度を変える事で、奥行き感とまとまりが出てきています。
さらに幹の太さと枝の張りのバランスも良く見える角度です。
錦松のようにあまり針金掛けが出来ない樹の場合は植え替えの角度によって、最大限の魅力を引き出すようにしてあげたいです。
もちろん植え替えは3月まで待って行います。
樹の負担が一番少ない時期にしっかりと根を整理しながら、いい用土で植える事が大切です。
春に焦らないように今のうちから考えておきます。