用と美と
最近、改めて盆栽とは何かと考える機会がありました。
盆栽を語る時に比較する言葉として、「園芸」があります。
以前にもblogで書いた事がありますが、ざっくり言ってしまえば「人為」か「天為」かです。
厳密にはどちらも人為、天為の両方の性質がありますが、盆栽は植物における「人為」の追求で、園芸はどちらかといえば「天為」に近い感覚で植物を捉えています。
どちらが良い悪いという事ではなく、目的の違いです。
例えるなら、「工芸」と「美術」の違いに近いと思います。
工芸は生活を豊かにするもの、美術は心を満たすもの。
盆栽と園芸もなんとなく似ていると思っています。
植物との関係にこれが正解というモノはないと思いますが、ただ思うのは、盆栽という文化の中で仕事をしているからには、人が思いを込められる盆栽をどうせなら作りたいし、そういうモノの中で生きて行きたいと思います。