赤松 針金掛け
盆栽はなんと言っても「つくる」楽しさが、
沢山の愛好家や盆栽家を虜にしている魅力ではないでしょうか。
剪定や鉢合わせ、飾りなど色々と大切な要素はありますが、
中でも目に見えて樹が変化する針金掛けは非常に楽しい作業です。
この赤松はガレた状態のものを昨年の春に植え替えして養生していたものです。
芽がだいぶ大きくなって来ましたので、針金掛けに耐えると判断し、整姿し直しました。
一応、正面は決めていますが、どの方向から見ても鑑賞できるようにしています。
全ての樹がそう出来る訳ではありませんが、飾る空間によっては裏から見る事も考えられるので、大切なチェックポイントです。
盆栽は床の間に飾りますが、壁にくっつけたり、固定したりするものでは無いので裏と表で仕事に差があるなんて事は全くないものです。
どんな業界でもそうですが、細部にどれだけこだわりと愛情を持って没頭できるかが良し悪しの分かれ目だと思います。
裏にも美学ってもんがありますね。やっぱり。
昨年は養生中だった為、芽切りを行わなかったので葉がかなり長くなってしまいましたが、
その分しっかりと芽が大きくなり今年はバッチリ芽切りが出来そうです。
予定通り行けば、年末には少しは飾れる盆栽になりそうです。