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いろどり
ただただ美しい
紅葉は昼夜の寒暖の差や日当たりによってさまざまな色彩に変化します。
最終的には赤くなるのもが多いですが、これは秋の限られた数日のみの表情です。デザインされたものではなく、偶然できた結果的な色は良くも悪くも、
その木が発するありのままの質感な訳で、虫食いやキズも含めて、なにより自然に感じる。 -
盆栽の根
花期が3月の為、5年植え替えタイミングを逃していた土佐水木の根。
調子を崩していたが、細根がびっしり。盆栽は主に硬質赤玉土を使用して植え付ける為、基本を忠実に植え替えを行うと根が詰まっていても崩れずに粒のまま残る事が多いです。
小品盆栽の場合、鉢の底から中粒、小粒、細粒と分けることで、鉢の中の団粒構造効果を高め、水と空気を抜け易くすることできます。
盆栽に限らず、小さな鉢で樹木を育てる場合は硬質土を使用し、微塵を必ず除去する事が大切です。
反対に水はけが悪く根腐れしている場合は細根はほとんど無く、太い根がわずかに残るのみとなり、樹勢が著しく落ちるので、水はけが悪いと気付いたときは時期に関係なくすぐに植え替えする事をオススメします。
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変化
少しの手助けと、日々の管理でここまで。
整姿後2年
整姿前
ガレていた赤松を植え替え養生したのち、整姿後2年でここまで形になりました。
針金は1年で外し、効きの弱かった下枝に引きを入れて微調整。樹勢も回復しているので、芽切りをしっかりと行い、芽数も増えている。
毎日盆栽に触れていると、色々と想像を膨らましワクワクする事がよくあります。
その思い描いた姿も実行しなければ形になる事はなく、最初のその衝動を大切に一つひとつ焦らず取り組んでいます。 -
文人
線でみせる木
樹種:ヤマコウバシ
盆栽では幹が細く、枝葉が少ない、ちょっと洒落た樹形を文人木と呼びます。
現代の住宅やインテリアと合わせ易く、管理もしやすいと感じます。葉が少ない分、枝配りには繊細な感覚が必要となり、ほんのわずかな角度の違いで驚くほど印象が変わる為、非常に職人魂をくすぐる樹形です。
八百日では文人木や文人懸崖をよく作っています。
雰囲気を出すのが難しい反面、出来上がれば飾り映えするかっこいい樹形です。ちなみに、ヤマコウバシは枯れ葉を春まで付けている事が多く、冬の寒樹(葉が落ちた姿)の棚場の中に佇む姿は文人木ならではの美しさです。
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待つ楽しみ
どうやら着生させるのが好きなようで、暇さえあれば木にシダやヒトツバ、着生ランを巻き付ける日々が暖かくなると訪れる。
そんな甲斐もあってか、良い感じのオブジェになってる。
これはモパニウッドに八重シノブとマメヅタを着生させて5年目です。
上部のアイキャッチ画像が着生初期。
盆栽や庭と同じで限りなく自然に近づけながらも、人の手と意識が確実に存在している。
それは人が暮らす日常を豊かにし、大切に育てたくなる、そんな植物との関係を作りたいから。